1995年8月31日木曜日

月のX線写真


これは1990年にROSAT衛星から撮影された月のX線写真です。半分は明るく半分は暗く見えています。X線で明るく見えている部分は太陽からのX線の反射して輝いています。暗い側にも多少のX線が検出されているようがわかりますが、これは太陽風が月面に衝突して発生したX線だと考えられています。月とは無関係の背景部分にもX線が検出されていますが背景X線の起源については未だに定説がありません。しかし、後年行われたより角度分解能の高い観測によって、背景X線放射の85%以上が点源起源であることが明らかにされました。

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1995年8月30日水曜日

軌道に浮かぶスカイラブ


スカイラブは1973年にサターン5型ロケットによって打ち上げられた宇宙ステーション(宇宙実験室)です。スカイラブには宇宙飛行士が長期間滞在し、尾錠重力環境を利用して様々な実験や観測が行われました。天文学関係では、紫外線やX線の観測が行われ、多くの重要な成果が得られました。スカイラブは1979年7月11日に大気圏へ落下させることで焼却処分されその使命を終えました。

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1995年8月29日火曜日

NASAが開発した最大のロケット


1969年7月16日に打ち上げられたサターン5型ロケット。この時の打ち上げは、アポロ11号のクルーを月面へと運ぶのが目的でした。サターン5型ロケットは、これまでNASAが開発したロケットの中で最大のものです。

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1995年8月27日日曜日

塵だらけの銀河 ケンタウルスA


ケンタウルスAは非常に変わった銀河として知られています。その一番の特徴は異常に塵が多いことです。我々の銀河系にも塵は含まれていますがケンタウルスAに比べるとその量はほんのわずかです。ケンタウルスAの大量の塵の中では今も多くの星が形成されているため、この銀河には若い星が多く見られます。このような塵の多い銀河は、複数の銀河の衝突合体によってできたと考えられています。

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1995年8月26日土曜日

ガンマ線バーストの分布図


この図は、コンプトンガンマ線観測衛星がとらえた800個ほどのガンマ線バーストの位置を表した図です。コンプトン衛星の観測以前は、ガンマ線バーストは銀河系のディスク面に分布すると考えられていましたが、コンプトン衛星の発見によって、ガンマ線バーストが銀河系の外で起こっている現象であることがほぼ確実となりました。(現在では、遠方銀河で起こる特別な超新星爆発でガンマ線バーストを説明する説が有力となっています。)

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1995年8月25日金曜日

ウエスト彗星の二つの尾


ウエスト彗星から2つの尾が伸びている様子です。2つの尾のうち青っぽいのは、主にイオン化されたガスがから構成されるイオンテール、白っぽいものは、主にダスト粒子から構成されるダストテールです。ガスは太陽光に敏感に反応するため、青っぽいイオンテールは常に太陽と反対の方向に形成されます。

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16世紀の探検家の遺志を継ぐ探査機マゼラン


この画像は金星の表面探査を行ったマゼラン探査機のコンピューター・グラフィックスです。この探査機の名前は、16世紀の有名な探検家マゼランにちなんでつけらました。マゼランが地球上の新たな地平を目指したように、マゼラン探査機も人類未踏の太陽系の地平を目指したのです。

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1995年8月24日木曜日

地球表面のレーダー画像



この写真は、1994年にスペースシャトル・エンデバー号に搭載されたレーダーによって作成されたアメリカ合衆国カリフォルニア州のライナー山近辺の様子です。レーダーは、受信機と送信機から構成された装置で、主に遠方の物体の表面の形態などを調べるために用いられます。レーダー探査では、送信機から電波を発射し、物体にあたって帰ってきた電波を解析することで遠方物体までの距離や遠方物体の形態などを探ります。レーダー技術を用いると、雲に隠れた地形も正確に読み取ることができます。この写真は地球のものですが、90年代にはマゼラン探査機によって、厚い雲に覆われた金星の表面がレーダー技術によって探査されました。

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1995年8月23日水曜日

金星に見つかった火山活動の痕跡


マゼラン探査機では金星の表面に火山活動の存在を示す証拠が複数見つかりました。この写真は、金星表面でよく見られるタイプの火山活動痕跡です。形状がダニに似ているので、英語でダニを表す「tick」という名前が付けられています。

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1995年8月22日火曜日

金星の地表の様子


金星は厚い雲に覆われており通常の観測方法では地表の様子をうかがい知る事はできません。マゼラン計画ではレーダー技術によって、雲に隠れた金星の地表の様子を始めて明らかとなりました。

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1995年8月21日月曜日

宇宙を漂う氷山、彗星


彗星の核は汚れた氷の塊でできており、いわば宇宙という海を漂う氷山のようなものです。この写真は、1986年に欧州の観測衛星ジオットによって撮影されたハレー彗星の彗星核の様子です。太陽からの光を浴びて、彗星を構成する氷が蒸発し、ガスを噴出している様子が明確に捉えられています。

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1995年8月20日日曜日

発見当時のヘール・ボップ彗星


1995年7月25日、発見から2日後に撮影されたヘール・ボップ彗星の写真です。この彗星は、極めて明るくなることが発見当初から予想され、大きな天文ブームが巻き起こしました。

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1995年8月19日土曜日

ボイジャーから見た太陽系の惑星


これは、ボイジャー1号が太陽系から離れていく過程で太陽系中心方向を振り返りながら撮影した金星、地球、木星、土星、冥王星、海王星の写真です。どの写真も遠方からの撮影なので被写体は点にしか見えません。これまで人類が送り出した宇宙探査機な中で、太陽系を離れて深宇宙に達したのは、ボイジャー1号、2号、パイオニア10号、11号の4機のみです。

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1995年8月18日金曜日

冥王星と衛星シャロン


1994年にハッブル宇宙望遠鏡によって撮影された冥王星とその衛星シャロンの様子です。冥王星は2006年までは惑星に区分されていましたが、現在では準惑星というカテゴリーに分類されています。冥王星は地球からの距離が遠いため探査機による直接探査が非常に難しく、これまでに直接探査を行った探査機は、2006年に探査を行ったNASAのニューホライズンただ1機です。

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1995年8月17日木曜日

ボイジャー2号から撮影された海王星


この写真は、1986年にボイジャーから撮影された海王星の様子です。ボイジャー2号は今日に至ってもなお海王星を直接探査した唯一の探査機です。天王星と同様に、海王星の表面には液体のメタンとアンモニアの海が広がっており、星は水素とヘリウムからなるガスで覆われています。海王星の惑星トリトンには火山活動が確認されています。

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1995年8月16日水曜日

傾いた惑星、天王星


この写真は、1986年にボイジャー2号によって撮影された天王星です。天王星は、木星、土星についで、太陽系で3番目に大きな惑星です。表面には液体のメタンやアンモニアが存在し、水素とヘリウムからなる分厚い大気で覆われています。天王星最大の特色は極端に傾いた自転軸です。天王星の自転軸は、太陽系の軌道面に対してほぼ90度の角度を持っています。

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1995年8月15日火曜日

灼熱の星、金星


金星は分厚い大気を持ち、複雑な気象現象を見せる惑星です。分厚い大気による温室効果と、太陽に近い位置的な要因が重なり表面の温度は500度にも達します。当然ながら人類が生存できる環境ではありません。金星表面に着陸したベネラ9号をはじめとして、近世に対して、これまで20機以上の探査機による直接探査が行われてきましたが、未だに金星の大気には多くの謎が残されています。

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1995年8月14日月曜日

太陽に最も近い惑星、水星


この写真は、マリナー10号によって1974年に撮影された水星の様子です。水星は太陽に最も近い惑星で、太陽系の惑星の中で2番目に表面の温度が高いことが知られています(一番温度が高いのは金星)。水星は非常にゆっくりと自転していることも特徴の一つで、水星の1日は地球の176日に相当します。

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1995年8月13日日曜日

太陽のプロミネンス


太陽は比較的安定した状態で核融合反応を起こして輝いていますが、時として激しく炎を吹き上げることがあります。このような突発的な爆発的な燃焼はプロミネンスと呼ばれています。この写真は、1973年に発生した巨大なプロミネンスを記録したものです。

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1995年8月12日土曜日

アトランティス号の着陸


この写真はスペースシャトル・アトランティス号がアメリカ合衆国カリフォルニア州のエドワード空軍基地に着陸する様子です。スペースシャトルは、飛行機のように滑空しながら着陸できる初めての宇宙船です。フロリダのスペースシャトルの管理施設以外に着陸した場合は、大型旅客機に載せられてフロリダに輸送されます。

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1995年8月11日金曜日

コンプトンγ線観測衛星


コンプトンγ線観測衛星はスペースシャトルによって打ち上げられた機器の中で最も重い観測衛星です。コンプトン衛星によって、γ線バーストなど、天文学上の重要課題の研究が格段に進歩しました。

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1995年8月10日木曜日

軌道上のハッブル宇宙望遠鏡


ハッブル宇宙望遠鏡は、1990年にスペースシャトルによって打ち上げられました。その後、光学系に問題が見つかり十分な性能を発揮できない期間が続きましたが1993年に宇宙飛行士の船外活動による修理が行われ十分な性能を出せるようになりました。以降、天文学のあらゆる分野において驚くべき成果をあげていあます。

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1995年8月9日水曜日

チャレンジャー号のスペースラブ2ミッション


宇宙実験室スペースラブ2は、1985年にスペースシャトル・チャレンジャー号によって軌道に投入されました。スペースラブ2では、微小重力状態を利用した様々な科学実験が行われました。チャレンジャー号は、この打ち上げの翌年の1986年にロケットブースターの爆発事故を起こし乗組員全員が死亡するという痛ましい事故を起こしました。

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1995年8月8日火曜日

コロンビア号の打ち上げとと待機中のディスカバリー号


写真右の今まさに打ち上げられているスペースシャトルはコロンビア号、左の打ち上げ準備中シャトルはディスカバリー号。スペースシャトルミッションの最盛期には、コロンビア号、ディスカバリー号、アトランティス号、エンデバー号の4機のスペースシャトルが並行して稼動していました。この写真に写っているコロンビア号のミッションでは、天文学上のランドマーク的存在であるハッブル宇宙望遠鏡が軌道に投入されました。

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1995年8月7日月曜日

スペースシャトルの夜間打ち上げ


この写真は1995年にスペースシャトル、エンデバー号が打ち上げられたときの様子です。この写真のミッションでは、天文紫外線観測衛星アストロ2が軌道に投入されました。アストロ2は、初期宇宙にヘリウムを検出するなど多くの天文学上重要な成果をあげました。

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1995年8月6日日曜日

スペースシャトルの打ち上げ


1981年4月12日、スペースシャトルが初めて打ち上げられました。スペースシャトルは、多人数の宇宙飛行士を同時に宇宙へ運べたり、安価な固形燃料を使用したり、機体の複数回使用が可能など、さまざまな点でそれまでのロケットとは大きく異なった画期的な宇宙船でした。

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1995年8月5日土曜日

海王星の衛星 トリトン


1989年にボイジャー2号は海王星の衛星、トリトンに接近しました。トリトンの表面は摂氏マイナス240度にもなる極寒の世界です。ボイジャーによる探査ではトリトンの表面に多くの火山が見つかりました。写真の中に見える黒い斑点状の構造は、トリトンの火山から間欠的に噴出された窒素を主とした物質です。後に行われた解析から、火山から吹き出た物質には有機物が混じっていると考えられています。

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1995年8月4日金曜日

イオの火山のアップ


1979年に木星の衛星イオに接近したボイジャー探査機の大きな成果の1つが活火山の発見でした。イオに活火山があることは全く予想されておらず、偶然の大発見でした。この写真はイオに発見された火山のうち最も大きなラパテラと呼ばれる火山の様子です。溶岩流の長さは300キロメートル以上にも及びます。

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1995年8月3日木曜日

木星の衛星 イオ


1610年にガリレオは木星に付随する四つの衛星を発見しました。ガリレオが発見した4つの衛星のうち、一番内側の軌道を周回するのがイオです。イオの大きさは、おおよそ月と同じくらいです。イオ最大の特徴は、現在でも活発な火山活動を行っている点です。活火山が噴出す硫化物がイオ表面に多彩な色彩を生み出しており、人によってはイオを「ピザ」に例える人もいます。

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1995年8月2日水曜日

木星のリング


リングを持つ惑星と言えば土星がつとに有名ですが、実は木星にもリングがあります。この写真は、ボイジャー探査機が1979年に撮影した木星のリングの様子です。木星のリングは主にダスト粒子によって形成されています。

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1995年8月1日火曜日

土星の輪を横から見た画像


土星の輪は15年に一度見かけ上消失します。この見かけ上のリングの消失は、薄いリング構造を横方向から見ることによって起こる現象です。リングの消失する時期を狙って観測すると、通常の時期には見えない土星の衛星をとらえることができます。この写真は、1995年にハッブル宇宙望遠鏡で撮影されたもので、この写真からそれまで知られていなかった土星の衛星が新たに2つ発見されました。

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