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1996年3月5日火曜日

M87の中心にはブラックホールがある?

 


近傍の巨大銀河M87の中心は、高密度で荒々しい場所です。ハッブル宇宙望遠鏡が1994年に撮影したこの写真で、この巨大な楕円形銀河の中心を高温のガスの円盤が回っていることが明らかにさ れました。この円盤は、上の写真の左下に写っています。この円盤の中のガスの回転速度は、ガスが回っている天体の質量を示し、円盤の大きさは中心天体のおおよその体積を示します。これらの観測から、中心部の密度が非常に高く、そこに存在しうる唯一の天体はブラックホールであると推測されています。また、この写真には、中心天体から噴き出す高エネルギーのジェットも写っています。このジェットは高速で移動する荷電粒子で構成され、10光年ほどの大きさのノットに分かれています。
(翻訳:2023/2/1)


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1995年11月23日木曜日

カニ星雲の偏光


カニ星雲(M1)は、比較的重い星がその生涯の最後に迎える大爆発(超新星爆発)の後に残る残骸(超新星残骸)です。カニ星雲が形成される原因となった超新星爆発が起こったのは900年も前の話ですが、現在でもなおカニ星雲は膨張し続け、なおかつ輝き続けています。カニ星雲から放射される光は大部分が「偏光」していることが知られています。光は、電場と磁場が相互に入れ替わりながら伝播していく波(電磁波)ですが、偏光が同じ光は、同じ面で振動しています。釣りやスキーをする人は、水面や雪面を見やすくするために偏光グラスを用いますが、偏光グラスは一定の方向の振動(偏光)のみ通過することができるガラスを使用しています。光は物質の表面で反射すると偏光します。また、非常に強い磁場によっても偏光は起こります。この写真のカラーは、異なる偏光の方向を表しています。天文学者は偏光イメージを詳しく解析することで、どのような物理過程によって光が放射されているのかを調べています。
(執筆:2017/11/28)

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1995年11月5日日曜日

核実験監視衛星ヴェラ


1963年10月、米空軍は核実験禁止条約に基づく監視衛星を打ち上げました。 核実験禁止条約では、締結国が地球大気内及び宇宙空間で核実験を行うことを禁止しています。このイラストに描かれている核実験監視衛星ヴェラは、宇宙空間から地上の核実験をモニターする技術を開発するための実証実験として打ち上げられました。「ヴェラ」という名前にはスペイン語で「監視する」という意味があります。結局、ヴェラが運用されている間に核実験は一度も検出されませんでしたが、その代わり、後にガンマ線バーストと呼ばれるようになった強烈なガンマ線の閃光が宇宙空間から検出されました。この発見は、その後の天文学の発展に大きな影響を与えました。

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1995年10月25日水曜日

高エネルギー中性子が描き出すアート作品



太陽表面では時としてフレアと呼ばれる高エネルギー現象が発生します。フレアが発生すると、高エネンルギーの原子や素粒子が宇宙空間へと放出されます。1991年6月15日に、非常に強力なフレアが体表表面で発生し、大量の中性子がフレアによって宇宙空間へと放出されました。この写真は、NASAのコンプトンγ線宇宙望遠鏡に搭載されたCOMPTELという検出器が、フレアによって宇宙空間へと放出された中性子を検出したことを示す画像です(カラーは人工的に着色されたものです)。スプレーを吹き付けたように検出器上で広がった形が見えています。高エネルギー粒子の観測では、可視光線での観測とは全く違った世界を垣間見ることができます。高エネルギー中性子によって作られたこの画像もその1例です。フレアによって太陽から噴出される高エネルギー粒子は、地球環境に大きな影響を与えるため、太陽活動は常時注意深くモニターされています。

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1995年8月26日土曜日

ガンマ線バーストの分布図


この図は、コンプトンガンマ線観測衛星がとらえた800個ほどのガンマ線バーストの位置を表した図です。コンプトン衛星の観測以前は、ガンマ線バーストは銀河系のディスク面に分布すると考えられていましたが、コンプトン衛星の発見によって、ガンマ線バーストが銀河系の外で起こっている現象であることがほぼ確実となりました。(現在では、遠方銀河で起こる特別な超新星爆発でガンマ線バーストを説明する説が有力となっています。)

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1995年8月11日金曜日

コンプトンγ線観測衛星


コンプトンγ線観測衛星はスペースシャトルによって打ち上げられた機器の中で最も重い観測衛星です。コンプトン衛星によって、γ線バーストなど、天文学上の重要課題の研究が格段に進歩しました。

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