X線観測衛星 XTE(後に、RXTEと改名)は、1995年12月30日にデルタロケットで打ち上げられました。この観測衛星の主たる目的は、X線天体が放射するX線強度の速い時間変化を測定することでした。XTEには3台のX線検出器が搭載されました。PCAとHEXTEの2つの検出器は、これまで最も広いエネルギー範囲のX線を、最も細かい時間分解能で観測することを可能としました。これらの装置によって、ブラックホール、中性子星、白色矮星などを含む恒星系が観測されたほか、活動銀河中心のX線特性の調査も行われました。もう一つのASMと呼ばれる検出器では、90分毎に全天をスキャンして、新しく現れるX線源や既知のX線源の時間変動の探索が行われました。
(執筆:2019/7/22)