1996年1月7日日曜日

マーキュリー計画の宇宙飛行士とレッドストーンロケット


上の写真は、1961年に撮影されたマーキュリー計画の広報用写真です。写真に写っているのはマーキュリー計画の宇宙飛行士で、左から、ジョン・グレン、バージル・グリソン、アラン・シェパードの3人です。マーキュリー計画は、人類史上初めての有人宇宙飛行計画で、一人乗りのカプセルとレッドストーンロケット、アトラスロケットを用いて、合計6回の有人飛行を行いました。1961年5月5日、アラン・シェパード宇宙飛行士による初の有人飛行が行われた直後、当時のケネディ米大統領は、アポロ計画によって1970年までに有人月面着陸を成功させるという目標を発表しました。
(執筆:2019/7/23)

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1996年1月6日土曜日

矮小楕円銀河 M32


この写真に写っているのは、有名なアンドロメダ銀河 M31の伴銀河である「M32」です。M32はM31のすぐ近傍に存在しているために、M31の写真にしばしば映り込みます。M32は矮小楕円銀河と呼ばれるタイプの銀河です。このタイプの銀河(楕円銀河)は天の川銀河やアンドロメダ銀河等の渦巻銀河とはことなりディスク状の構造は持たず回転楕円体状に星が分布しています。またガスや塵をほとんど含まないこと、比較的進化の進んだ星が多く含まれる等の特徴があります。
(執筆:2019/7/23)

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1996年1月5日金曜日

トービージャグ星雲


この写真に写っているのは「トービージャグ星雲」という名前で知られている散光星雲 IC2220です。この星雲の中には赤色巨星が埋もれており(埋没している赤色巨星は複数かもしれない)、その星が放つ光が周囲のガスによって反射・散乱されることで、このような面白い形の星雲として見えています。この星雲を構成するガスや塵は、一見すると星雲中の赤色巨星から放出されたもののようにも見えますが、そのあたりの真偽は天文学者にとって興味深いテーマのようです。
(執筆:2019/7/22)

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1996年1月4日木曜日

共生星 R Aqr


互いの外層を共有するまでに星が近接している連星系を「共生星」と呼びます。可視光線の波長で撮影されたこの写真に写っているのは「共生星 R Aqr」(みずがめ座 R星)です。R Aqr の場合、進化末期の脈動変光星と白色矮星が近接して存在しており、重力的な作用によって複雑な星雲を周囲に形成しています。星雲の中には空洞に見える部分がありますが、この構造は何らかの爆発的な現象で形成されたと予想されています。
(執筆:2019/7/22)

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1996年1月3日水曜日

X線観測衛星 XTE


X線観測衛星 XTE(後に、RXTEと改名)は、1995年12月30日にデルタロケットで打ち上げられました。この観測衛星の主たる目的は、X線天体が放射するX線強度の速い時間変化を測定することでした。XTEには3台のX線検出器が搭載されました。PCAとHEXTEの2つの検出器は、これまで最も広いエネルギー範囲のX線を、最も細かい時間分解能で観測することを可能としました。これらの装置によって、ブラックホール、中性子星、白色矮星などを含む恒星系が観測されたほか、活動銀河中心のX線特性の調査も行われました。もう一つのASMと呼ばれる検出器では、90分毎に全天をスキャンして、新しく現れるX線源や既知のX線源の時間変動の探索が行われました。
(執筆:2019/7/22)

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1996年1月2日火曜日

X線で見た空


もし肉眼でX線を見ることができたら、全く異なった景色を夜空に見ることができるでしょう。X線の光子は可視光線の光子の約1000倍のエネルギーを持っているため、X線で宇宙を観測すると、可視光で観測する時に比べて、より高温や高エネルギーの激しい環境を見ることができます。例えば、X線の世界で明るく見えてくる天体は、白色矮星、中性子星、ブラックホール、フレア星、X線バースト、パルサー、超新星残骸、活発に活動する銀河等です。上の写真は、X線観測衛星HEAO1が撮影したX線写真をつなぎ合わせて作成した「全天のX線画像」です。写真の中心部分が銀河系中心に相当しますが、この領域に明るいX線源がたくさん写っていることが分かります。
(執筆:2019/7/21)

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1996年1月1日月曜日

スペースシャトルのエンジン噴射


上の写真は、スペースシャトル・ディスカバリー号が、低軌道で上下反転している時に軌道操縦システム(OMS)のエンジンに点火した瞬間をとらえたものです。ディスカバリー号は、イギリスのジェームズ・クック船長が指揮した18世紀の船の名前にちなんで命名されました。クック船長の航海は、オーストラリア、ニュージーランド、ハワイ諸島等の太平洋地域に関する新しい知識を当時のヨーロッパ人にもたらしました。スペースシャトルには「エンデバー号」という名前の別の機体も存在しましたが、この名前もクック船長が指揮した船の名前にちなんでいます。
(執筆:2019/7/21)

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