1996年3月2日土曜日

フォン・ブラウンの車輪

 


地球上空1075マイルを周回する、幅250フィートの膨らんだ強化ナイロン製の「車輪」は、1950年代初頭にロケットのパイオニア、ヴェルナー・フォン・ブラウンによって、航行補助、気象観測所、軍事プラットフォーム、宇宙探査の中継所として機能するように考案さ れました。この車輪型のステーションは、簡単に回転させることができ、人工的な重力を発生させることができるため、宇宙飛行士が長時間の無重力による影響を受けることはありません。フォン・ブラウンと彼のチームは、地球軌道上に常設の宇宙ステーションを建設し、そこから月探査プログラムを開始することを望んでいました。しかし、1960年代にNASAが採用したアポロ計画では、宇宙飛行士は月軌道に乗った後、月着陸船に乗り換えることになっており、フォン・ブラウンの車輪の建設は見送られることとなりました。
(翻訳:2023/2/1)


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