1992年に白鳥座にある連星系で大爆発が起こりました。この爆発現象には「白鳥座新星1992」(Nova Cygni 1992)という名前がついています。爆発を起こした連星系には白色矮星と呼ばれるコンパクトで高密度な天体が含まれており、この白色矮星の表面に降り積もったガスが核融合に適した状態に達したため爆発を起こしたと考えられています。1994年にハッブル宇宙望遠鏡によって撮影された上の写真には、新星爆発で形成された高速度で膨張するシェルが写っています。白鳥座新星1992は爆発時には肉眼で見えるほどにまで明るくなったことから、非常に多くの精密な観測が行われました。
(執筆:2019/7/19)