SS433は、天文学者が知っている中で最もエキゾチックな星の1つです。その名前は、水素原子特有の放射線を出す星のカタログに含まれていることに由来しています。この星の驚くべき振る舞いは、ブラックホールまたは中性子星というコンパクトな天体が、ジェットを持つ降着円盤を作り出したことに起因します。観測データから作成したSS433のイメージ図によると、高温の大質量星(左)が、コンパクトな天体と互いに軌道を固定し合っています。大質量星からコンパクト天体を取り囲む降着円盤に物質が移動すると、光速の約1/4で2つの電離ガスジェットが対向して吹き出してくるのです!このジェットは、大質量星からコンパクト天体に向かう方向に傾いています。観測者の方に傾いたジェットからの放射は青方偏移し、遠ざかったジェットからの放射は赤方偏移します。連星系は約13日で1周するのに対して、ジェットは約164日の周期で回転しています。SS433からのジェットは、銀河の中心にあるブラックホールからのジェットと関係があるのでしょうか?
(翻訳:2023/2/1)
関連記事
がか座ベータ星の星周円盤
降着円盤を含む連星系
白鳥座新星1992
<<トップページへ>>