1995年12月29日金曜日

銀河のような形の惑星状星雲 NGC4361


上の写真は、惑星状星雲 NGC4361を水素原子が発する赤色の光で撮影したものです。太陽程度の質量の星の進化が進み、進化の最末期に星の外層が宇宙空間へと放出されると、このような星雲が形成されます。この写真の中央には、外層を失った後の恒星の芯(白色矮星)が写っています。この惑星状星雲にはヒゲ状の突起構造が見られ、この構造が銀河の渦状腕の構造に似ていることから、NGC4361は「銀河型惑星状星雲」と呼ばれることがあります。惑星状星雲中に見られるこのような細かな構造の成因はまだ十分には解明されていませんが、中心星が連星系であることや星雲内の磁場の作用によって形成されると推測されています。
(執筆:2019/7/20)

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