ソンブレロ銀河として知られるM104は我々天の川銀河の比較的近傍にある渦巻銀河です。明るい銀河の中央に見える特徴的な黒い帯と周辺に散在する球状星団がその名前の由来となっています(ソンブレロはメキシコで広く使用されている「帽子」の名前です)。ソンブレロ銀河の中心部分からはX線が検出されることから、中心部分で何らかの高エネルギー現象が起こっていると考えられています。検出されたX線の性質を詳しく調べると、中心領域に存在する星が大変な高速度で運動していることがわかります。このことから、天文学者はソンブレロ銀河の中心部分に巨大なブラックホールが存在すると考えています。この写真は、キットピーク国立天文台の0.9メートル望遠鏡で撮影されたソンブレロ銀河の可視光(青い光)の画像です。
(執筆:2017/11/3)