この写真に写っているのは、M16という名前の天体です。M16は若い星からなる散開星団と、輝線を放つ発光星雲、さらに光を吸収する星間ダストから構成される天体です。M16の星は、写真中央よりも右上の場所に主に分布しています。散開星団は、通常は数百個程度の若い星から構成される星団です。星団の周囲に見られる発光星雲は、電子が水素原子の原子核と再結合するときに放射される光(輝線)によって輝いています。一方、黒く見える領域は、星間ダストが背景の光を吸収することによって形成されています。星間ダストによる吸収度合いを詳しく調べることによって、どの星が星間ダストの中に埋もれた星で、どの星が前景にある星かを知ることができます。この写真はアングロオーストラリアン望遠鏡によって撮影されました。