1995年10月31日火曜日

伝説のハロウィーンとなった火星人侵略事件


オーソン・ウェルズは、1938年のハロウィーンに、H.G.ウェルズの「宇宙戦争」をラジオドラマで演じたことで一躍有名になりました。 「宇宙戦争」は、火星人が地球に攻めてくるストーリーですが、ウェルズのラジオドラマでの演技があまりにリアルだったので、ドラマではなく本当に火星人が地球に攻めてきたと思い込んだリスナーたちがパニックを起こしたそうです。ドラマでは、火星が地球に大接近している設定となっていました。このハッブル宇宙望遠鏡で撮影された火星の写真は、火星が地球から約1億キロメートルの距離に「大接近」したときに撮影されたものです。火星人にとっては、火星が地球に大接近している時が地球に攻め込みやすい時期なのかもしれませんが、天文学者にとっては、火星の大接近は火星の様子を詳しく観察するための絶好のチャンスです。この写真では、北極を覆う氷や、白い雲(火星部分左端)などが鮮明に写し出されています。火星表面上の黒く見えている部分は、チリが強い風によって巻き上げられている場所です。

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