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1996年2月2日金曜日

重力レンズと暗黒物質


上の写真は、重力レンズ効果によって星が増光する様子を捉えたものです。写真中央の矢印の先の星に注目すると、左の写真に比べて右の写真の方で、星が明るくなっていることが分かります。この増光は、背景にある星の前方を、別の暗い星が通過し、暗い星の重力によって背景の星が放射する光の光路が曲げられ、レンズによって集光されるのと同じ理屈で説明されます。この写真がAPODに登場した1990年代の中頃には、重力レンズ現象を引き起こす目に見えない暗い星が、宇宙の暗黒物質の候補の一つとして挙げられていました。その後、様々な方面から研究が進み、暗黒物質は重力レンズの原因と成るような暗い星ではなく、別の原因であるとする説が有力となっています。
(執筆:2019/8/20)

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1996年1月11日木曜日

エータ・カリーナ星から放たれるレーザー光線


コンサートホール等で「レーザー光線」を用いた綺麗な演出が行われることがありますが、実は宇宙でも「自然の壮大なレーザーショー」を見ることができるのです。1996年の1月10日、ミネソタ大学のデビッドソン博士とルント大学のヨハンソン博士は、エータ・カリーナという名前の変光星が、紫外線域にある特定の波長で強い光を出しており、それがおそらく「レーザー光線」であると発表しました。上のイラストは、エータ・カリーナがレーザー光線を出している様子を描いた想像図です。今回の発見は紫外線域での話ですが、エータ・カリーナは紫外線レーザー以外にも、赤外線やマイクロ波の波長でもレーザー光線を放射していると考えられています。
(執筆:2019/7/24)

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1996年1月10日水曜日

M100のセファイド


ハッブル宇宙望遠鏡によって撮影された上の3枚の写真は、M100銀河の中の同じ領域を、異なる時間に撮影したものです。3枚の写真を比べると中央に写っている星の明るさが変光していることが分かります。明るさが変化する星を「変光星」と呼びますが、ここに写っているのは「セファイド型変光星」(もしくは、単にセファイド)と呼ばれるタイプの変光星です。セファイドには、変光周期と明るさの間に明確な相関関係があることが知られています。したがって、変光周期を計測することでセファイドの明るさがわかり、さらにその明るさをもとに正確な距離を知ることができます。M100中のセファイドまでの距離がわかると、M100までの距離がわかることになりますが、M100銀河までの距離がわかると、今度はまた別の方法を用いてより遠方の別の銀河までの距離を知ることができます。同様に、異なる種類の天体の距離情報を総合することで、最終的には宇宙全体の大きさを知ることができるのです。このような観点から、セファイドまでの距離測定は、宇宙全体の大きさを知るための「距離梯子」の1段として重要な意味を持ちます。
(執筆:2019/7/24)

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