1996年2月26日月曜日

火球

 


まれに、星よりも明るい火球が天空を駆け巡り、時には音を立て、時には地表に落下することがあります。昨年1月、ドイツのハノーバー上空で記録された火球の経路は、上の写真のとおりです。この一瞬、夜空で最も明るい星シリウスに火球の映像が重なり、さすがのシリウスもその明るさに圧倒されています。この劇的な現象は、ビデオカメラによる観測技術「MOVIE」によって記録さ れました。惑星間空間には、直径数十メートルにも満たない流星(メテオロイド)が散在しています。流星は、地球の大気圏に高速で落下し、その飛跡を「流星」または「流れ星」と呼んでいます。流星は摩擦による高熱で蒸発し、その後に火球を形成します。火球は、重さが1オンスの小さな流星によって引き起こされることもあり、その場合、地上に到達することはありません。火球が発生するのは、重さ数十グラムの流星が原因です。流星は通常は地上に到達しませんが、まれに燃え残って地上に到達した流星の残骸は、隕石と呼ばれます。火球はめったに見られませんが、流星は一年中、晴れた夜ならいつでも見ることができます。流星群の時期以外でも、空が暗いところでは、見上げるだけで1時間に何個も見ることができます。火球の目撃は報告するようにしましょう。
(翻訳:2023/1/31)


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