1996年1月23日火曜日

近赤外線で見た木星大気


この木星の近赤外画像は、ガリレオ衛星による木星探査を支援するために、ハワイのマウナ・ケア山頂にあるNASAの赤外線望遠鏡を用いて撮影されました。明るく写っている場所は比較的雲の密度が薄い場所で、木星大気のより深い部分が見えていることになります。1995年12月7日、ガリレオ衛星から放出された探査機が、地上の赤外線望遠鏡で得られた情報を基に、雲が薄い場所を狙って57分間の間パラシュートで降下し、その間ずっと木星の雲の観測を行いました。この探査では、時速500kmにも及ぶ高速のジェット気流、雲の成分が水ではないこと、ヘリウムとネオンの存在量が予想よりも少ないこと、雷の発生頻度が地球の10分の1程度であること、木星の雲の温度が予想よりも高いことなどの発見がありました。
(執筆:2019/8/3)

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