1995年12月21日木曜日

三裂星雲に埋もれた高温度星


三裂星雲(M20)の赤く輝くガス成分の中心部分には、若くて高温の星の集まりが存在します。高温度星からの波長の短い光(つまり、エネルギーの高い光)は周囲のガス星雲の水素原子に当たり、水素原子から電子を弾き出します。そして、弾き出された電子が再び水素の原子核と結合するときに、特定の波長(色)の光を放出します。この星雲の赤色はこのようなメカニズムで作り出された色です。赤く光るガスと共に、黒く見える場所も存在しますが、このような場所には多くの塵(星間塵)が漂っており、背景の光を遮るために黒く見えています。星間塵は細長い形をした粒子で、低温度の星の周りで形成されたものだと考えられています。
(執筆:2019/7/17)

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