1995年9月2日土曜日

高温ガスと暗黒物質


可視光で撮影した銀河団の写真の上に、ROSAT衛星で撮影されたX線写真を重ねた画像です。X線の成分は紫色で表示されています。この画像から、高温のガスが銀河団にトラップされている様子がわかります。後に行われた解析で、銀河団に属する銀河の重力だけでは、高温ガスをこのように一定の場所に捕らえておくには不十分であることがわかりました。つまりこの写真は、暗黒物質(ダークマター)が宇宙に存在していることを間接的に示していることになります。ダークマターの正体は、現在でもなお未解明の現代物理学上の大問題です。

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